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日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドは、2008年10月1日に共同持株会社「JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社」を設立し、経営統合しました。日本ビクターは81年の歴史を持つ映像・音響機器メーカーであるとともに、音楽ソフトをメインとするエンタテインメント事業を併せ持つ企業であり、ケンウッドは62年の歴史を持つ音響・無線機器メーカーです。この歴史ある二社の経営統合により、映像技術、音響技術に加え、無線技術とエンタテインメント事業を併せ持つ、ユニークな専業メーカーが日本に誕生したことになります。
経営統合の目的は、両社の経営リソースを統合することでデジタル時代を勝ち抜くための複合的な企業の存続基盤を築き、シナジー効果による企業価値の拡大はもちろん、新たな付加価値を創造し、新しい成長を実現することにあります。
この想いを端的に表したのが「カタ破りをカタチに。」というJVC・ケンウッドグループの企業ビジョンです。これは、日本ビクターのブランドステートメントである「The Perfect Experience」とケンウッドの企業ビジョン「新鮮な驚きや感動で人々に幸せな気持ちを創ろう。」に共通する概念であり、JVC・ケンウッドグループの全社員がこれを共有し、具現化していくことにより、お客様へこれまでに体験したことのないケタ違いの驚きや感動、サービスを提供する企業グループへと進化していきます。
産業の成熟化にともなって業績が低迷するケースは数多く見受けられますが、本来、成熟産業には、安定した大きなマーケットがすでに形成されており、技術、設備、販売ネットワーク、ブランド・プレゼンスといったリソースが蓄積されているなど、大きな魅力があります。
ケンウッドは、2002年3月期に債務超過に陥りましたが、この成熟産業の魅力を引き出し経営再建を果たすため、2002年7月以降、財務、事業、コスト、経営の「4つの構造改革」に取り組みました。その結果、2003年3月期には過去最高の当期純利益を計上、以後、財務基盤・資本構造改革の総仕上げを行って復配を果たし、一連の構造改革を完了しました。さらに、自力での限界を超えた戦略的な成長に向けて、2007年5月に米国の無線システム事業会社Zetron Inc.を子会社化、同年8月には日本ビクターへの出資を行うなど、戦略的提携やM&Aを含む業界構造改革に取り組んできました。
日本ビクターでは、2005年3月期以来、3期連続で当期純損失を計上したことから、2007年8月以降、「アクションプラン2007」を実行に移し、民生用機器事業、エンタテインメント事業、産業用機器事業を基幹事業として強化するとともに、非中核事業の譲渡・終息をはじめとする事業構造改革や雇用構造も含めた抜本的改革に取り組みました。その結果、2008年3月期に営業黒字化を達成、さらに、2009年3月期上半期には最大の課題であったディスプレイ事業やオーディオ事業の抜本的な事業改革に取り組み、一連の構造改革にめどをつけました。
こうして両社は、それぞれに構造改革を見届け、経営統合によって新たな成長戦略をめざすステージへと移行しました。
JVC・ケンウッドグループでは、両社がそれぞれに手がけてきた事業を「カーエレクトロニクス事業」「ホーム&モバイルエレクトロニクス事業」「業務用システム事業」「エンタテインメント事業」の4つの事業セグメントに再編成し、グローバル市場で「ジャンルトップ戦略」を推進していきます。
ジャンルトップ戦略とは、手がける事業分野、即ちジャンルのそれぞれで強みを発揮し、グローバルトップグループをめざす戦略です。例えば、カーエレクトロニクス事業は、統合によって最大の売上規模となり、もっとも大きな統合効果が見込めるジャンルですが、その主力である市販向けカーオーディオにおいて、JVC・ケンウッドグループはグローバルリーダーとなります。また、ホーム&モバイルエレクトロニクス事業を構成するジャンルの一つであるビデオカメラ (カムコーダー) や、業務用システム事業を構成する業務用無線機器などは、いずれもグローバルトップグループのプレゼンスを有しています。これら主力ジャンルの事業競争力や市場におけるプレゼンスを統合効果によってさらに高め、複数のジャンルで勝ち残ることができる強固な収益基盤をもつ企業グループをめざしていきます。
さらに、JVC・ケンウッドグループでは、映像、音響、無線通信技術を高度なレベルで融合し、両社が長年培ってきた数々のリソースを活かした、デジタル・ネットワーク時代にふさわしい「カタ破り」な商品・サービスの開発に取り組んでいきます。その「カタ破り」でユニークな発想で、人々の感性を刺激し、潜在ニーズを喚起するとともに、世の中のライフスタイルに驚きと変化をもたらす商品・サービスを世に送り出し、新たな付加価値を創造していきます。
JVC・ケンウッドグループでは、すべてのステークホルダーの期待に応え、社会から信頼され、社会に貢献することが、企業に課せられた使命であり、企業が社会の中で継続的な発展を遂げるための必要条件でもあると考えています。そのため、あらゆる行動においてコンプライアンスを遵守するのはもちろんのこと、コーポレートガバナンスの充実をはかり、透明性の高い経営を推進するとともに、次世代のために環境保全への取り組みを強化するなど、事業活動を通じて社会に貢献することが、もっとも重要な課題だととらえています。
特に事業活動においては、映像・音響機器事業やエンタテインメント事業が人々の感性を育む文化活動の一翼を担い、無線事業が必要な情報を人々に伝えるコミュニケーション活動の一翼を担うことから、「一人一人が主人公となって絶え間ない変革をやり遂げる。」という行動指針に則り、グループ一丸となってその重責を全うしていく所存です。
このように、JVC・ケンウッドグループは、日本ビクターとケンウッド、それぞれのDNAを受け継ぎながら、新たな企業グループとしての第一歩を踏み出しました。どうか、ご期待ください。
今後も、皆様とともに歩んでまいりますので、皆様方の変わらぬご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。

