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マネジメントメッセージ


人物写真: 代表取締役会長 兼 社長 河原春郎

JVC・ケンウッドグループは、日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドの経営統合にともない、2008年10月1日に発足いたしました。それは、米国の金融不安に端を発した世界規模での経済危機が本格化し始めるタイミングであり、まさに嵐へと立ち向かう船出となりました。しかし、言い換えれば、嵐に巻き込まれる寸前に、経営統合によって危機的状況を乗り越える企業基盤を整備することができたということです。

私たちは、経営統合に先立って両社それぞれで構造改革に取り組み、非中核事業の譲渡・終息や不採算事業の絞り込みを完了していましたが、経営環境の悪化を見据えて、経営統合と同時に収益構造改革会議を発足し、経営・財務・コスト・事業の「4つの構造改革」のアプローチによる収益構造改革を推進いたしました。また、当2009年3月期第4四半期に入って経営環境がさらに悪化したことを受けて、収益性に課題の残る3つの分野の事業構造改革と、それに係る生産・販売体制や物流・サービス関係会社の構造改革、経営統合時点のグループ人員の約14%に当たる約3,200名の削減を含む雇用構造改革、より踏み込んだ報酬一部返上などの緊急対策からなる追加施策を実施いたしました。

これにより、統合初年度である当期は、構造改革費用の計上などにより大きな当期純損失を計上したものの、営業利益は黒字となりました。

2010年3月期は、当第4四半期の厳しい経営環境が続くものと想定し、これまでの諸施策の効果を顕在化させると同時に、早期に「生き残り」から「成長」のステージへと移行するため、利益ある売上拡大によって成長戦略を推進してまいります。

具体的には、両社の共通事業での協業を完全な事業統合へと深化させるため、カーエレクトロニクス事業に関しては、両社の開発・生産機能を統合していたJ&Kテクノロジーズ株式会社を、2009年6月24日付でJ&Kカーエレクトロニクス株式会社に改称し、商品企画・マーケティング機能も統合して、実質的な独立事業会社化をはかりました。また、ホームオーディオ分野でも、販売機能を除く両社のすべての機能を、2009年7月1日付でビクターに統合し、開発・生産、商品企画・マーケティング機能の一体化による統合効果の早期最大化をはかり、コストシナジーをさらに高めるとともに、商品ラインアップを拡充していく考えです。

また、早期の業績貢献が期待でき、今後の成長エンジンとなり得る商品を「トップ戦略商品」として選定し、グループ全体で資金・技術・人員面でのサポートを行うことにより、グローバルな売上拡大と収益力の向上をめざしてまいります。さらに、中長期的な視点では、新設した統合技術戦略推進部で技術戦略の統合を推進し、成長戦略の礎となる要素技術開発を行うとともに、新事業開発センターを中心に企業ビジョンにふさわしい「カタ破り」な新商品の開発を加速してまいります。

こうした取り組みにより、私たちは、デジタル時代を勝ち抜くための新しい企業存続基盤を築き、統合効果による企業価値の拡大はもちろん、「カタ破りをカタチに。」というJVC・ケンウッドグループの企業ビジョンにふさわしい新たな付加価値を創造し、これまでに体験したことのないケタ違いの驚きや感動をお客様へお届けする企業グループへと進化してまいります。

企業価値の拡大に向けて ~ジャンルトップ戦略の推進~

JVC・ケンウッドグループでは、「カーエレクトロニクス事業」、ディスプレイ、ビデオカメラ(カムコーダー)、ホームオーディオの3つのジャンルからなる「ホーム&モバイルエレクトロニクス事業」、「業務用システム事業」、「エンタテインメント事業」の4事業セグメント・6ジャンルで「ジャンルトップ戦略」を推進しておりましたが、2010年3月期からは「ホーム&モバイルエレクトロニクス事業」を、ホームオーディオやディスプレイを中心とする「ホームエンタテインメント」と、ビデオカメラを中心とする「デジタルイメージング」の2つのジャンルに再編し、4事業セグメント・5ジャンルといたします。

ジャンルトップ戦略とは、それぞれのジャンルで強みを発揮し、グローバルトップグループをめざす戦略であり、例えば、カーエレクトロニクス事業の主力である市販向けカーオーディオで、JVC・ケンウッドグループはグローバルリーダーとなりました。また、ホーム&モバイルエレクトロニクス事業のビデオカメラや、業務用システム事業の業務用無線機器などは、いずれもグローバルトップグループのプレゼンスを有しております。これら主力ジャンルの事業競争力や市場におけるプレゼンスを統合効果によってさらに高め、複数のジャンルで世界をリードする、強固な収益基盤を持つ企業グループをめざしてまいります。

新しい「カタ破り」な付加価値の創造に向けて ~第5の事業セグメントの育成~

JVC・ケンウッドグループでは、映像、音響、無線通信技術を高度なレベルで融合し、両社が長年培ってきた数々のリソースを活かした、デジタル・ネットワーク時代にふさわしい「カタ破り」な商品・サービスの開発に取り組んでおります。その「カタ破り」でユニークな発想で、人々の感性を刺激し、潜在ニーズを喚起するとともに、世の中のライフスタイルに驚きと変化をもたらす商品・サービスを世に送り出し、新たな付加価値を創造してまいります。

社会から信頼され、期待される企業をめざして ~「一人一人が主人公となって絶え間ない変革をやり遂げる。」~

JVC・ケンウッドグループでは、すべてのステークホルダーの期待に応え、社会から信頼され、社会に貢献することが、企業に課せられた使命であり、企業が社会の中で継続的な発展を遂げるための必要条件であると考えております。そのため、あらゆる行動においてコンプライアンスを遵守するのはもちろんのこと、コーポレート・ガバナンスの充実をはかり、透明性の高い経営を推進するとともに、次世代のために環境保全への取り組みを強化するなど、事業活動を通じて社会に貢献することが、最も重要な課題だととらえております。

特に事業活動においては、映像・音響機器事業やエンタテインメント事業が人々の感性をはぐくむ文化活動の一翼を担い、無線事業が必要な情報を人々に伝えるコミュニケーション活動の一翼を担うべく、「一人一人が主人公となって絶え間ない変革をやり遂げる。」という行動指針に則り、グループ一丸となってその重責を全うしていく所存です。

このように、JVC・ケンウッドグループは、ビクターとケンウッド、それぞれのDNAを受け継ぎながら、新たな企業グループとして歩みはじめました

今後も、皆様方の変わらぬご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。

2009年7月

代表取締役会長 兼 社長
執行役員最高経営責任者(CEO)

サイン: 代表取締役会長 兼 社長 河原春郎